コレクション展
日展出品作を中心に
会期 |
2022年4月21日(木) 〜
2022年7月10日(日)
休館日:月曜日(祝日の場合は次の最初の平日) |
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会場 | 田村一男記念展示室 |
日展(日本美術展覧会)は、1907年に開催された第1回文展(文部省美術展覧会)を礎として、戦後、1946年から現在の名称となりました。
田村一男は1928年、茅野駅付近の真夏の畑の丘をオレンジ色一色に描いた作品《赤山の午後》を第9回帝展(日展の前身)に初出品し、初入選します。当時の帝展の展示を担当していたのは自身が勤めていた洋風額縁の磯谷商店だったので、田村は自分の手で藤田嗣治の絵の上に自分の作品を陳列したそうです。それからしばらく入選から遠ざかりましたが、1940年には光風会の会員に推挙され、同時期から新文展などへの出品を続け、晩年まで光風会展と帝展・新文展・日展は田村にとって代表作となる作品が次々に発表された全国公募展でした。
今回の展示では、松本市美術館が所蔵する作品のなかから日展出品作を選び、ご紹介します。
渡欧取材から描かれた《グラナダの丘》、長男・光太郎の死を悼んで描かれた《陽月》、80代半ばで手掛けた120号の大作など、40代後半から最晩年までの作品になります。田村が何を見、何を感じたのか。作品をつうじて感じていただければ幸いです。