「天命を知る」とは、中国の思想家・孔子の言葉で、50歳で自身の使命を悟ることをあらわします。上條信山が代名詞ともいえる大字作品を発表し始めたのは50歳を過ぎてからのことでした。60歳頃からは隷書や篆書の大字作品にも挑戦しています。

今回の展示では、上條信山50～60歳代の書を中心にご紹介します。50歳代の代表作《谷神不死》、60歳代の《堅勁》など、師風からの脱却と、より自分らしい表現を模索した年代の数々。筆線に魂をのせ、新たな表現を追求し続けた創作の軌跡をご覧ください。

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