コレクション展
喜作と民藝
会期 |
2020年7月28日(火) 〜
2020年11月15日(日)
月曜日(祝日の場合は次の最初の平日)※8/3、8/11、8/17、8/24、11/2は開館 |
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会場 | 池上百竹亭コレクション展示 |
茶碗からリーチ・浜田の初香
乙未(昭和30年) 歳旦 百竹亭
池上百竹亭コレクションは、松本市の文人・池上喜作(号・百竹亭)が生涯にわたって蒐集した近代文芸資料を主とする221点からなるコレクションです。今回は、その中に収められた民藝作品をご紹介します。
喜作は、俳句や短歌だけでなく、戦後盛り上がりを見せていた民藝運動にも目を向けました。民藝との関わりは、雑誌『白樺』を通して交流のあった柳宗悦との出会いから始まります。喜作は、民藝運動の中心となっていた柳や濱田庄司と交友し、自らも積極的に運動に参加していきます。1946(昭和21)年には、日本民藝協会長野県支部が発足し、喜作は初代支部長となりました。
もともと茶人として器や茶道具にも関心を寄せていた喜作は、この運動との出会いから、蒐集に広がりをみせていきました。コレクションに黒田辰秋やバーナード・リーチ、棟方志功の作品もあることから、喜作の民藝に対する思いが伺われます。また、なかでも「茶」に関する作品が中心となっているところに、本コレクションの特徴がみられます。
民藝作品は、そのものの美しさだけでなく、使われることによって日常の中に美を生み出します。喜作も日々の生活の中で、敬愛する作家たちの作品を楽しんでいたのではないでしょうか。